前編

五十嵐 純子(いがらし じゅんこ)
似顔絵イラストレーター・デザイナー
神奈川県茅ヶ崎市出身。
2000年、夫婦の夢でもあった北の大地で生活をスタート。
似顔絵名刺や似顔絵のファイルを制作・販売する「かでる工房」のほか、
帯広市の隠れ家民泊「おむすびハウス」を経営。
夫と3男子と5人家族。

 かでる工房

  おむすびハウス

前編

●‥‥(似顔絵名刺のお話の前に)この建物はなんでしょう?

おむすびハウス」といいまして 古い民家をDIYした民泊です。

お客様が少しでも楽しく泊まっていただけたらいいなと思っています。
6名様まで泊まれる貸切スタイルです。

●‥‥そもそもどうして始めようと思ったんでしょうか?

カウチサーフィン」というサイトに登録して
旅人が自宅に泊まるのを受け入れていたことがあるんです。

カウチサーフィンは、とっても楽しくて、
旅先で宿泊先を探している旅人と、
場所を無料で提供してもよいと思っている現地の人とを結びつけるという取り組みです。

ただ、受け入れ側の都合に、旅人が全部合わせなくちゃいけないんです。
まだ寝たいのに
うちの息子のご飯の時間に合わせてご飯を食べることになるので、
もっと自由に旅を楽しみたい人もいるんじゃないかなという気がしていました。

●‥‥そして作っちゃったんですね?

初めは、民泊をやろうっていうよりも
みんなで集まってワイワイ、パーティーができたらいいなという気持ちでした。

ただ、できてみたら、
「これ、旅人が来たら楽しいんじゃないか?」と思うようになりました。

●‥‥自分たちで改装なさったんですか?

夫と二人でペンキを塗ったり、床を張り替えたりしました。

物件を買ったときには、
やっぱり手直ししなきゃいけないなっていう状態で
「ゆっくりやるか….」って感じで始まりました。

実は、最初に北海道に来た時も、自分たちで改装した家に住みました。
2000年のこと。古民家(元 床屋さん)を貸していただきました。
何もないからホームセンターで買ってきて自分たちで作り上げた感じです。

久しぶりにDIYしたいという気持ちもあったんでしょうね。

●‥‥これまでどんな方と交流があったんですか?

3年ぐらいの期間、 いろんな国の方が来ました。
本当に多国籍です。

●‥‥言葉の壁はなかったんでしょうか?

英語が堪能なわけじゃないのでカタコトの英語で、
あとは、身振りだったり、イラストを描いたりします。

●‥‥なるほど。イラストの力が発揮できるんですね。

旅人は、ヒッチハイクでここにたどり着くこともあります。

バスがないので(笑)

ここを出発するときには、
日本語で「札幌」「この方面に乗せて」って書いたダンボールを作って
「これを持ってここに立って!」って送り出すのも楽しいです。

逆にカウチサーフィンで泊めてもらったこともあります。
台湾で、私たち5人家族が、3人家族のお宅に泊めてもらいました。

現地の人しか行かないような場所に連れていってもらったりして、
面白いエピソードがいっぱいあります。

●‥‥これからどんな展開を考えていますか?

民泊ですと、アパートやマンションでやってるケースもありますが、
やっぱり戸建てをリノベーションできたら楽しいなと思います。

物件は「ご縁」ですが、増えていったら楽しいでしょうね。

今はコロナ禍なので、非接触で宿泊いただいていますが、
世の中が平時に戻ったら、やっぱりいろんな人と交流したいです。
色んな国の方に来てほしいなと思います。

地元の人と一緒にたこ焼きを作ったり、
北海道のジンギスカンを一緒に食べたり、
ホットプレートを囲んで賑やかに過ごしたり、
そういった体験型の旅を楽しんでほしいですね。

結局、わたしは「人が好き」なんだと思います。

●‥‥五十嵐さんの「人が好き」という気持ちが、絵にも表れていますね。