石榑 亜紀子(いしぐれ あきこ)
走る気象予報士

三重県出身
東京農業大学農学部森林総合科学科を卒業
気象予報士、食育インストラクター、アスリートフードマイスター

〇現在の活動
2021年10月からエフエム世田谷「サムディ プティ シエルSomedi petit ciel」でラジオパーソナリティを担当、朝日新聞三重県版「石榑亜紀子の空がみえたら」で気象コラム連載中。
安全大会などの防災講演や出前授業、ゲストランナー、コラム執筆などで活躍中。

〇テレビ出演歴
テレビ東京「TXNニュース」、NHK名古屋「おはよう東海」など。
その他NHK広島、松山、甲府放送局で気象キャスターを担当。

〇著書
天気予報の大研究 自然がもっと身近になる!(PHP研究所出版)
ランニングマガジン クリール「ランニング天気予報」(ベースボールマガジン社)全12回コラム執筆(2017年4月号まで連載)

趣味はランニングとスイーツ巡り、愛称は「ぐれちゃん」

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【1】

◎…ʼ走るʼという枕詞がついている気象予報士なんですね。

中学生の時から短距離より長距離が得意で、駅伝部に所属していました。

第1回目の東京マラソンを走って以来、
すっかりマラソン大会に参加することが趣味になっています。

一番得意なのは10キロマラソンで、
愛媛県松山市で開催された坊ちゃんランランランという市民大会で、
42分42秒を出したのがベストタイムです。
こちらの大会では10キロ女子の部で優勝経験があり、
もう10年近くも前になってしまいますが自慢の一つです(笑)。

名古屋ウィメンズマラソン2016、2017大会では、
オフィシャルWeatherForecaster「走る気象予報士」として参加しました。

◎…どんな役割ですか?

簡単に言えばマラソンに参加されるランナーを気象の面でサポートするという役割です。

フルマラソンは距離が長く長時間のスポーツになるので、
大会中に暑さや寒さの影響で体調を崩される方が少なからずどの大会でもいらっしゃいます。

2013年の名古屋ウィメンズマラソンでは、
大会中に寒冷前線が通過した影響で天気が急変しました。

フルマラソンの後半に差し掛かるほど冷たい雨と風の影響を受けて、
多くのランナーが低体温症で手当てを受けるという結果となってしまいました。

私も実際にプライベートでハーフマラソンに参加していて、
完走後は汗が一気に冷えきって、震えたことをよく覚えています。

この状況から大会関係者の方々が将来の大会の安全性を見越して、
実際に気象予報士がマラソンを走りながら今の気象状況を発信できないかと考えました。

大会本部と私で連携をとって 大会前から細かい気象状況を共有し、
大会当日もtwitterで体感温度などを 走りながら発信したりする試みで、
ランナーや沿道の応援の方が気象に一層気を配ることはできないかというご提案があり
「私が本当にやりたかったことは、こういうことだ!」と思って喜んでお引き受けしました。

天気を知ることで、マラソン当日までの備えは変わってきます。

また、マラソン中でも本気で記録を目指して走るガチなランナーでない限りは、
少し休息をとる間に携帯で情報を確認することはあることなので、
これからもっと広めていけたら…と思う活動です。

アスリートの食事法などについても学んで、
食育についてもラジオやSNSなどで情報を発信しています。

◎…東京農大のご出身。大学ではどんなことを学んだんですか?

森林総合科学科といって、林業の学科で学びました。

動機が不純ですが白衣に憧れて入った研究室で(笑)、実験に入り浸るような感じでした。

例えば机って防腐剤が塗られていますよね?
この薬剤とこの薬剤をどれぐらいの割合で混ぜるのと防腐効果が高いか…とかそういうことをずっとやっていたんですね。

もう全然今の仕事と直結してない。
かなりマニアックなことをしていました。

文系か理系か?と問われることが多いのですが
農学部は理系科目だけじゃなくても受けられる「文理系」です(笑)

◎…気象への興味はどこから生まれたのですか?

生物が好きで獣医師になりたくて、
本当は理系バリバリで行きたかったのですが、学力が及ばずで(汗)。
理系みたいな文系みたいな農学部に行くことにしました。

気象ってちょっと生き物みたいなところがあると思うんです。

ただ、大学を卒業してからすぐに気象の仕事をしたわけではありませんでした。

学生時代は将来について何も考えてなくて
それこそ学校もそんなに真面目に行ってない”やばい”学生だったんです(笑)
さて卒業!という時に 何をすればいいのか本当に分からなくて、
とりあえず分からないまま就職しました。

”とりあえず”で入っちゃったので
やっぱり充実感を得られない感じで、人生これじゃいけないなと思ったんです。

それから本屋さんで資格コーナーをいろいろ見ていたら夢が広がりました。

◎…そこで気象予報士を目指すことになったのですね?

本屋さんに行こうってアクションを起こしてからは早かったですね。

やっぱり天気って生き物みたいだし、
楽しんで勉強できるのはこれだ!って思いました。

◎…実際勉強を始めてどうでしたか?

やっぱり楽しかったですね。

本当に一から勉強だったんですけど
すごく楽しみながら勉強している自分もいて。
大変ながらもいつかは資格取得できるかなっていう感覚はありました。

実際は、物理が苦手だったり、気象業務法を覚えるのに苦労したり…。

困難なことはいろいろあったので
「何とか合格できた」って感じだったんですけどね。

◎…気象予報士はもう何年になりますか?

資格を取得したのは2006年なので、15年になるんですね。

あっという間ですね。
つい最近(資格を)取った気がするんですが
年数だけ経っちゃいました(笑)

(2)へ続きます。

 

インタビュアー:鶴岡 慶子