ブライダルMC
佐賀県生まれ(現在実家は福岡)愛媛県松山市在住。
国文科を卒業後上京。大企業勤務を経て福岡へ。
プロの劇団員として全国で公演を行う。
福岡でブライダルMCの基礎を築き、夫の故郷である愛媛へ移住。
現在は、ブライダルMCのほか、ビジネスマナー講師、
絵本セラピスト、絵本専門士として活躍中。
【2】
●…福岡と愛媛。婚礼の形に違いはありますか?
地域性があるので、多少の違いはありましたが、
進行上、困ることはありませんでした。
スタッフにも恵まれて、最高の仕事ができています。
また、最近は、地方も都会もほとんど違いは無くなってきていると感じています。
ネットの力もあるでしょうし、
大手のブライダル業者が、地方に進出してきて、
演出を手掛けるケースも増えてきました。
何よりも、新郎新婦がよく勉強なさってますね。
ただ、ここ1年ほどは、コロナ禍で、ブライダルの形は変わりましたね。
ゲストの数も縮小されましたし、
歓声も、お酒の酌み交わしもご遠慮いただいたりしています。
今後、もしかしたらこういう形が主流になるのかもしれませんね。
●…本番の時の心掛けていることは、どんなことですか?
明るくのびのびと。がモットーです。
風船がパンと弾けるような激しさじゃなく、爽やかに進めていく感じ。
盛り上げてやろう!笑わせてやろう!っていう役者みたいなことはしません。
●…役者さんだったのに!(笑) 今、演劇はやっていないのですか。
確かに愛媛に来てからもお声がかかることはありましたけれど、
プロとして、専門職としてやってきた自負もあるし、
役者としては、「卒業した感」がものすごく強いんです。
ただ、観るのは好きなので、
劇団四季も宝塚も地元の劇団の舞台も観にいきますよ。
演劇ではないですが、表現活動としては、ゴスペルをやっています!
歌は得意じゃないですけれど、楽しいです。仲間が好きです!
最近は、オンラインでの活動です。
●…ブライダルMCをやっていてよかったと思うことはどんなことですか。
たくさんあります。
家族の節目に、ささやかな裏方としてのお手伝いですが、
人生の大きな節目に立ち会えるというのは、幸せなことです。
やってよかった。司会が高橋さんでよかったと言っていただけた時は、すごく達成感を感じます。
さらに、大学の時に会場にアルバイトに来ていた子が、
結婚するときに「絶対ユミ子さんって決めてました」と言っていただくなど、
スタッフの婚礼に「高橋」と言ってもらえた時は、ものすごく嬉しいです。
キャリアも長くなりましたけれど、
そういう方がこれまで大勢いるんです。
たくさんいる司会者の中から、私を選んでくれた。
彼ら彼女らが私の司会を認めてくれたっていうことが本当に嬉しいことですね。
●…今、ブライダル司会の他にいろんな活動をしていますね。
長く続けていたら、いろんな出会いがあって
社員研修のビジネスマナーの講師をすることになって、
そこからさらに、現在の専門学校講師にも繋がりました。
元々怖いもの知らずのところもあるし
面白いと思ったら飛びつく性格もあって
お声がかかったところには、乗っかってみようって進んできた感じです。
そこから、お仕事につながってきたのだなと思います。
また、これは趣味なんですけれど、絵本の読み聞かせが好きですね。
子どもたちに向けてもそうですけれど、
大人たちにも、大人ならではの絵本の楽しみ方のワークショップもします。
絵本セラピスト、絵本専門士の資格も取っちゃいました。
●…絵本専門士は難しいでしょう?
絵本に関する高度な知識、技能及び感性を備えた絵本の専門家ということで、現在、全国に約280名います。
絵本専門士養成講座を受けるのですが、
その講座を受けるための試験があるんです。
私が受ける時は、31倍の難関でした。
図書館司書の資格があることや、読み聞かせ活動の実績、レポートの提出なども必要で、簡単ではなかったです。
絵本セラピストと合わせて学んだことで
知識と技術を持ち合わせることができたことは大きいです。
●…今後も活動の幅はどんどん広がっていきそうですね。
これまでも、いろんな出会いがありましたが、
今後も、ご縁があれば、未知の世界にアタックしていきたいです。
ブライダルについては、後進を育てていきたいと思っています。
●…どんな人に司会者を目指して欲しいですか?
滑舌や発声は、後からちゃんと学べることですから、
司会をやってみようと思う人はウエルカムです。
ただ、場面は、人生の節目。結婚式です。
失敗しちゃいけないっていう中で、お叱りを受けることがあって、
シュンとして立ち上がれない人もいっぱい見てきました。
司会の仕事は、うまくいって当たり前で、
小さなこと、細かいことをご指摘いただくことが本当に多いです。
そんな時にも、それをちゃんと受け止めて、くじけずに進める人。
基本的なガッツがある人に、ぜひ仲間になってほしいです。
コロナ禍で若い人たちがデビューするというチャンスがちょっとストップしていますが、
次の世代を育てていくことを私の新しい仕事としてやっていくことも考えています。
この業界をもっともっと盛り上げていきたいですね。