• 後編

やまだ たまる

山田 タマル

シンガーソングライター

2006年資生堂〈マキアージュ〉タイアップ曲「My Brand New Eden」でメジャーデビュー。
以降、テレビやコマーシャル、アニメ、舞台の音楽等、数々の作品を手掛ける。
2018年、世界的人気のアニメシリーズ
「フルメタル・パニック Invisible Victory」の主題歌を手がけ、アルバムをリリース。
ヒットを記録し、大きな注目を集める。
近年はプロデュースも手がけ、2020年5月にはトリオアルバム「VITA NUOVA」を発表。
また、音楽のみならず、
舞台やドラマ(NHKドラマ10「聖女」)に出演する等、
表現者として多彩に活動の場を拡げている。

http://www.tamaru-web.com

【2】

◼️…影響を受けたアーティストはいますか?

キャロル・キングです

コンサート(2007年 埼玉アリーナ)に行ったとき。
「You’ve Got A Friend」の前奏が聞こえてきて
『やった!生でこの曲が聴ける!』って喜んでいたら
歌が始まった瞬間に
会場の空気がぶわーーっと真っ青になった気がして、
浄められるような感覚がありました。

実際に照明が青かったのかもしれないけれど。
でも明らかに空気が変わったのを感じました。
その瞬間には大泣きしていました。

空気が一変したことに対して
自動的に自分の皮膚、細胞が反応して泣いてるって感じでした。

◼️…まさに衝撃を受けた瞬間!ですね。

デビューの機会をいただいて
私自身人前で歌うということを経験していくうちに、
自分の中の感受性が変わってきたこともあったと思います。

「あぁ、歌うってこういうことなんだ!」
「人に伝える、伝わるってこういうことなんだ!」って。
「世界の人の心に残る歌を創って歌うってこういうことなんだ!」
っていうことを肌で感じた瞬間でした。

その感動は忘れられないですね。

その時の感覚は今でも思い出すことがあります。

◼️…「Open Eyes Only」は、映像からもエネルギーが伝わってきますが、どのように作り上げた作品だと感じていますか。

たくさんの方とのコラボレーションが実現してできた作品です。

今までなら、
こんな風には繋がれなかったなとも思いますし、
何か新しい形で創ってみようって
トライしなかったかもしれないですよね。

この作品は、色々な繋がりの中でできました。

◼️…リモートで創る難しさもあったのではないでしょうか?

リモートの場合、時には
コミュニケーションをとるのが難しいこともあるけれど。
振り返ると、
歌を創る、歌うということ自体が、
とっくにリモートだったとも思うんです。

会ったことのない人、
行ったことがない場所に住んでいる人に
テレビやラジオで私の曲が届いて
好きになってくれた人が
この曲が好きです、ずっとこの曲を聴いていますと、言ってくれること…。

ライブができるか否か、
会場に来てもらえる状況かどうか…というところから一歩踏み込めば、
形はどうあれ「人に喜んでもらいたい」っていう思いに
変わりはないんだと気付かされます。

◼️…「形」ではないということですね?

本質的なことは何も変わっていないし、これからも変わらないと思います。

オンラインでもいいし、生で聴いていただける時には生で届けたい。

自分の中では、手段を’限定する’というイメージはなく、
どんな形でも
聴いてくれた人、触れてくれた人が
ほっとしたり、癒されたり
元気になったりしてくれたらいいなと思います。

そういう歌を もっともっと創って 歌っていきたいと思います。

(了)
Copyrighted Article. Do not reproduce without permission.

This film is collaborated by

山田タマル (YAMADA TAMARU):singer, songwriter

牧 かほり (Kahori Maki):graphic artist

南 志保 (Shiho Minami):set designer

光畑 宏之 (Hiroyuki Mitsuhata):guitarist, arranger

高垣 薫 (Kaoru Takagaki):drummer

鉄井 孝司 (Koji Tetsui):bassist

秋山 暁子 (Akiko Akiyama):pianist

矢口 信男 (Nobuo Yaguchi):cameraman

みかなぎ ともこ (Tomoko Mikanagi):editor

天野 裕士 (Yusuke Amano):director

「Open Eyes Only」はシングルとしても
2020年内配信リリースを予定しています!
こちらもwebsiteやSNSで、詳細ご覧ください。

都市に暮らす人々の目は、この先何を見つめてゆくのだろう。
それは、ひとりの孤独が目の前の大切なもうひとりに導かれ、
世界に開かれた窓から宇宙へ、
気づけば昨日までの自分がもうひとりの自分へと変わってゆく。
その時、宇宙は自分だったんだ、心の平穏を歌うんだと思う物語。
そんな物語が何度も生まれ変わり紡がれてゆく歌になる。
世界に連なる窓も、ひとつの目を通し、ひとつの歌の中に溶け出してゆく。
シンガーソングライター、山田タマルが
グラフィックアーティスト、牧かほりによるポートレートを
世界に遍満する窓に擬えて歌う「Open Eyes Only」。
今、会えないからこそ私はあなたに、あなたは世界に、そして、宇宙は私に。

作詞 山田タマル 天野裕士
作曲 山田タマル
編曲 光畑宏之

Lyricist: YAMADA TAMARU, Yusuke Amano
Composer: YAMADA TAMARU
Arranger: Hiroyuki Mitsuhata