おおやぶ かおり
大薮 香織
【1】
◆…ロイヤルスタッフですね!
居心地がいいんです(笑)
たとえば、スタッフの働き方についていろんな意見が出てきた時に、
患者さんのためになることならば、
先生は「やってみたら?」と、私たちを尊重してくれるのです。
それはダメだよって否定されたことがありません。
私たちスタッフの声が通りやすくて、
患者さんにとっても
良い環境をつくりやすくなっていると思います。
◆…統括本部長は、どういう役割ですか?
院内には、いろんな職種の人がいます。
ドクター、歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手、医療事務…。
最近は、看護師も加わりました。
どのスタッフも患者さんのために力を尽くすということは共通しているのですが、
いろんな立場があって、いろんな意見が出ます。
自分の部門は、部の中にいると見えないこともありますが
外から見るとわかることもあります。
そんな時に、ちょっとしゃしゃり出て喋る係が私です(笑)。
いろんな声を聞いて、
スタッフ同士や、ドクターとの橋渡しをすることが役割かなと思います。
◆…歯科衛生士を目指したのはいつごろからですか?
高校時代です。
叔母が看護師で、もともと医療関係に興味がありました。
(まだナース帽とかあった時代で)ナースキャップ被りたいなとか、
軽いノリで看護師がいいなと感じていたのですが、
いとこが歯科助手の専門学校に通っていて、
自分もちょうど矯正や虫歯治療で歯医者に通院していました。
いとこが目指しているのはこういうのだな、
よく考えれば 今まで結構お世話になっているんだな と思って
歯科衛生士を目指すことにしました、
高校時代はずっと剣道をやっていて、部活中心の日々でした。
ちっともゆとりがなかったんです。
歯科衛生士の学校は自宅の近くだし、
多少遊べるかなという気持ちもありました。
◆…いや、遊べないでしょう?!
今までで一番勉強しました(遊ぶはずだったのに)。
テストは、多い時だと2週間に20教科ほど行います。
1日に2、3教科ずつテストする感じです。
学ぶことがありすぎました!
さらに、手先が不器用で苦労しました。
本当に卒業できるだろうか?と不安になることもありました。
◆…その後、もちろん国家試験も合格して、卒業もして現在があるわけですよね。
卒業しました。
50人ぐらいいて、10位以内だった(!)と思います。
◆…最初は苦労した、でも成績上位になっていく、波にのるきっかけはどういうことだったのでしょうか。
手先は不器用でしたから、
周りよりたくさん練習しなければできるようにならなかったので、
周りと比べて努力していたと思います。
ゆっくりやればできるな、と思うこともたくさんあったので、
丁寧に取り組むようにしました。
何か疑問を感じた時は、
同級生や先生とよくコミュニケーションをとっていました。
”おしゃべり”が大好きなので、それが面白くて頑張れたのかもしれません。
◆…手先の器用さが求められるのはどの辺ですか?
例えばお口の中の”型取り”です。
上手な人は、お口の周りに何もつかない。きれいに仕上がります。
細かいことを言うと、ちょっと気泡が入っちゃってもやり直しなんです。
50点ではダメです。
いいか、悪いか。0か100かです。
虫歯の被せ物をはめたり、外したりするのもコツがいります。
また、その場で”仮歯”を作らなきゃいけないこともあるんです。
たくさん練習しました。
ほかには、バキュームですね。
お口の中に入れてお水を吸う作業です。
簡単に見えると思いますが、結構難しいです。
お水を吸うのが役割なんですけど、
患者さんのベロ(舌)が危なくないように、位置を考えたり、
ドクターが見やすいように手の位置を考えたり、コツが必要です。
患者さんによっては、どうしても力が抜けなくてお口が固くなっちゃう場合もあって、
いろんなタイプに応じたバキュームテクニックをしないといけないんですね。
意外と難しいんです。やっぱり かなり練習しましたね。
◆…お仕事の内容は多岐に渡るんですね。経験も必要ですね。
練習、経験、慣れが必要だと思います。
だからといって何も考えずにただ数だけこなしてもダメです。
やっぱりポイントがあります。
ポイントを押さえつつ、場数を踏んでいくことが大事です。
うちのスタッフはすごく上手だと思います。
私は、未だに苦手ですけど(笑)