【2】
–––お子さんたちは、母の仕事をどうみているんでしょうか?
どう思ってるんでしょうね?
末の娘が栄養大に行ったので、
もしかして、一緒にやってくれるのかな?、やってくれるといいなと思ったのですが、
彼女は食べるのは好きでも、作るのはそんなに好きじゃないみたい。
最近はファッションが好きだと話しているので、どうやら違うようです(笑)
–––そう考えると、ご自身はこの仕事が好きだったんでしょうね。
長く続いてきたということは、好きだったんでしょうね。
1ヶ月ぐらいお休みをいただいたりすると、ついダラダラしちゃって、
再開するときに、大変だなと思う気持ちも出てくるものですが
仕事のことを考え始めると
「やっぱり面白い」「楽しい!」って思うんです。
–––これだけの資格を取得するのには苦労されたのではないですか?
ずっと資格の勉強をしてました。
つい最近までしてたと思います。
それも、やっぱり面白い、もっと知りたい、もっと学びたいと思ってきたからでしょうね。
ただ、東京に通うことでしか取得できなかったので
移動も時間も労力も大変でした。
だからこそ、地方で、秋田でこの学びができるようになればいいなと思いました。
県内でも結構遠くから来てくれる人もいるので、冬に雪が沢山降ると通うのが大変です。
そういう人のためにオンラインも加えていこうと考えています。
今、オンラインでいろんな資格を取れちゃうのですが、料理なので、実習も必要です。
可能な部分は、オンラインに切り替えようかなと思っております。
–––薬膳クラスはどんな内容ですか?
身体にいいこといっぱいの旬を生かしたレシピをつくりながら、
「薬膳料理」の基礎知識を楽しく身につけていきます。
食材の選び方や効能を覚えるだけで、家族の健やかな毎日につながります。
たとえば、忙しくてストレスがたまって、頭に血が上って、イライラしたりする場合、
漢方薬でもお薬でもなく、食べ物で改善していきましょうという考え方で
せりや三つ葉など、香りのするものを摂っていくといいです。
柑橘類もそうですね。
ハーブティーもいいですね。
食べなくてもミントの香りを
シュッとかけるだけでも気分転換になります。
季節でも違います。
春は陽気がいいので、こういう食べ物がいいですよ。
旬のものも入れていきましょう。って言われますけれど、
もしかしたらその人には合っていないかもしれない。
一人ひとりの体調に添えるのが薬膳の考え方ですね。
ですから、施術ではなく、”施膳”という言い方をします。
身近な食材を使う「あきた薬膳」を実践しています。
–––あきたの食材ですか?
秋田の食材は、薬膳の素材になるものがいっぱいあります。
とんぶり、長芋、里芋…伝統野菜が素晴らしいです。
現在、生徒は秋田の人が中心ですが、
オンラインでできるところは切り替えていくことで
地域を問わず、繋がっていけますよね。
秋田の良さをたくさん発信していくことにつながります。
秋田出身の人で、今は遠くに住んでいる人にも伝えたいし
久しぶりに秋田弁を喋りたいっていう人もいるでしょうし。
今、核家族化で、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に住まないので、
昔のことを教えてもらうことが少なくなっています。
梅干しとか味噌とか…。
秋田の良さをもっともっと伝えていきたいです。
–––伝えていくことは まだまだたくさんありますね。
このままでは
せっかく和食が世界無形文化遺産なのに
何も知らない人ばかりが日本に残ってしまう。
そういうことを口頭でもいいし、舌でも伝えていくために
食育インストラクターって存在しているんですよね。
そういう思いのもと、
マクロビオティック料理を中心に料理教室を主宰し、
各資格取得クラスなども新設してきました。
そして
薬膳、漢方の勉強をはじめたのは5年まえからです。
漢方スタイリストという資格はいただいていたのですが、
最終目的の「国際薬膳師」の合格証書を
このほど(2021/10)ようやくいただくことができました。
国際薬膳師は日本で取得できる
薬膳の最高峰資格と言われております。
こちら証書(氏名以外は中国語です(笑))
また気を引き締めて精進していきます。