ふだ ひとみ

布田 日斗美

北海道札幌市生まれ。
同志社大学卒。
1984年司法書士資格を取得、実務修習を経て1985年札幌市で司法書士登録。
1988年結婚と同時に秋田市へ。司法書士廃業。
2003年、秋田市で再び司法書士登録。
2019年より4年間、秋田県司法書士会副会長。
趣味は俳句、マンドリン、ヨガ、旅行、英会話。

布田司法書士事務所
〒010-0967 秋田県秋田市高陽幸町6番4号
電話:018-864-7311 FAX:018-864-7309
E-mail:hfuda@concerto.plala.or.jp

【2】

Q.ご実家が四代続く司法書士家系だったとのこと、子ども時代から司法書士に進もうと思っていたのですか?

祖父の77歳の喜寿の祝いの時に弟が生まれて、後継ができたので、私は、その辺は自由でした。
司法書士になろうとは思ってなかったですね。

大学は国文科に進みました。
卒業したら札幌に帰るっていう条件で京都の大学に出してもらっていたので、
帰ることになったのですが、
就職も考えたものの、父の事務所の事務員が新たに必要になったので、
父の事務所で働くことになりました。

門前の小僧ではないですけど、司法書士の仕事内容が分かっていたので、
せっかく勤めるなら勉強してみようと思って、
法学部生でもないのに、大学4年生ぐらいの時から少しずつ勉強をしていました。

弟が大学に行きながら司法書士の専門学校にも行っていたので、
教材を借りて勉強したら、弟よりも先に受かってしまいました。

Q.(さらにさかのぼりますが)どんな子ども時代をすごしたのでしょう?

実はオリンピックの体操選手になりたかったんです。
小学校3年生から器械体操教室に友だちと通っていて
中学も高校も、ずっと体操部だったんです。
ある時、バク転に失敗して手の腱を切ってしまって、
以降、難しい技が怖くてできなくなっちゃいました。

音楽も好きでした。
高校2年までピアノをやっていました。
その後、京都の大学に行くことになって
友だちに誘われて、一緒に大学のマンドリンクラブに入りました。

後から知ったんですが、そこは凄く有名なマンドリンクラブだったんです。
毎日4時間ずつ練習したので、
国文学科ではなく、マンドリン学部に在籍しているような学生時代でした。

1970年から80年にかけては大学のサークルはマンドリンが盛んで、
どこの大学にもマンドリンクラブがあって、
全国の大学同士の交流もありましたし、
演奏会で札幌や東京まで行ったり、
合宿で長野の志賀高原に行ったり、マンドリン漬けの4年間でした。

Q.マンドリンは今でも続けているんですよね。

卒業して、札幌でも社会人のマンドリンのサークルがあったんですね。
そこに在籍していましたが、結婚と同時に秋田に来たので
楽器はずっと押し入れに入れたままカビが生えていました。

2014年 秋田で国民文化祭が開かれて、マンドリン演奏会を聞きに行ったら、
札幌で一緒に演奏していた人と再会しました。
それがきっかけでまた演奏を復活しました。

カビの生えた楽器をアルコール消毒して(笑)
また弾くようになって、8年ぐらいになりました。

そして、夫がフルートを習い始めたんですね。
教室の先生にどうしてフルート始めたんですかと聞かれた時に、
夫は妻がマンドリンをやっているので、いつか一緒にやってみたいんですって言ったらしいんです(笑)

発表会で、一緒にやってみますかと提案してくださったので、
それから毎年2回ぐらい短い曲なんですけど、2人で演奏しています。

Q.他にも幅広い趣味をお持ちですね。

旅も好きですから、出張ついでに旅行にも行ったり、
温泉も好きなので温泉巡りもします。

実はもう一つ趣味があって俳句もやってるんです。
今年は賞をいただきました。

仕事を始めた頃は、子どもも小さかったし、
土日はお昼まで寝ていて、たまっている家事をやるとあっという間に夕方で
何にもしない内に1日が終わっちゃったなということがありました。
寝すぎて、かえって体調が整わないなと感じていました。

アクティブレストという言葉があります。
積極的休養あるいは少し動いて疲労をとるというニュアンスの言葉です。
土日にただ寝て過ごさずに 色々動き回ると
新しい人とも知り合えるのが面白いなと思います。

仕事と違うことを、土日にやると、頭が上手に切り替わるんですよね。
きっと、脳の違うところを使っているのだと思います。

趣味や活動の広がりが、人とのつながりも広げてくれるなと感じています。

Q.司法書士の業界としてこれからどうやっていったらいいなと感じますか。

司法書士制度は、去年が150周年だったんです。

実は弟が日本司法書士会連合会の副会長をしているんですね。
記念式典の実行委員をやっていて、コロナ禍で制限があった時でしたが、
参加者全員にPCR検査をして
東京のホテルニューオータニで無事記念の式典をやることができました。

AI(人工知能)もでてきて、
情報を入力すれば、自動的に書類を作ってくれるから
書類作成だけであれば、安く正確にできるという一面はあるでしょう。

ただ人間じゃないとできないことが まだまだあると思うんですね。
AI(人工知能)の場合は、情報を入れて頼んだことしかやってくれないですが、
司法書士であれば、その人に関わること全てにアンテナを張ることができます。

相談業務も人間にしかできないことの一つと言えるでしょう。
法テラスに相談でいらっしゃる方の中には、
法律相談じゃないなと思うようなことでも
話を聞いてもらって本当にすっきりしましたと言って元気よく帰っていかれる方もいます。

昔は司法書士の書類は墨で書かれていました。
時々、祖父の名前が墨で書かれている書類に遭遇することもあります。
今は、パソコンで書類を作ってオンラインで申請する形に変わりましたが、
使う道具が変わってスピードが増したとしても
人間が関わる部分は次の150年も変わらない気がします。

Q.今後、どう活動していきたいですか?

趣味については、
今札幌にいる娘が急にバイオリンを始めたんです。
家族で演奏できたらいいなって思います。

なお、東京にいる娘は、
コンピューターグラフィックデザイナーの仕事をしていて、
コンピューターとお友だちみたいな子なので、楽器はやらないみたいです。

仕事に関しては、
今、仕事の範囲がすごく広いのですが、その中で、相談業務が好きなんですね。
たくさんの方と繋がっていきたいです。

そして、これからも、私らしく、やっていきたいですね。

(了)
インタビュアー:鶴岡 慶子
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