おくむら のぶこ

奥村 信子

奥村信子バレエ研究所 主宰

Nobuko Okumura Modern ballet Laboratory

1971(S46) 奥村信子バレエ研究所創設

1972 秋田県現代舞踊合同公演初参加(その後毎回出演)

1974 奥村信子バレエ研究所 第1回リサイタル開催(秋田県民会館)

1988 第9回現代舞踊フェスティバル(虎の門ホール)に選出され、バレエ団出演”漁火”発表

1989(H1) 秋田県芸術選奨受賞~対象作品”漁火”>|

1991第12回現代舞踊フェスティバル(虎の門ホール)に選出され、バレエ団出演”風花”発表

1997第18回現代舞踊フェスティバル(メルパルクホールTOKYO)に選出され、バレエ団出演”オルレアンの乙女”発表

2002第23回現代舞踊フェスティバル(メルパルクホールTOKYO)に選出され、バレエ団出演”さくらとジャズと月”発表

2005第26回現代舞踊フェスティバル(新国立劇場)に選出され、バレエ団出演”花どき”発表

2006第27回現代舞踊フェスティバル(新国立劇場)に選出され、バレエ団出演”YUKIGE”発表

2007第28回現代舞踊フェスティバル(新国立劇場)に選出され、バレエ団出演”シヴァ ~震える”発表

2008第29回現代舞踊フェスティバル(新国立劇場)に選出され、バレエ団出演”DEPARTURE -ふたたびの-”発表~2008年度現代舞踊フェスティバル優秀賞受賞

2016現代舞踊フェスティバル in なごや(名古屋市芸術創造センター)バレエ団出演 ”猿山の一夜”発表

2019現代舞踊フェスティバル in 東京(メルパルクホールTokyo)に選出されバレエ団出演 “哀・・・静かなる刺客”出品11作目

2021奥村信子バレエ研究所2021Ballet Festival ~50周年~(秋田市文化会館大ホール) 12月5日(日)

【1】

◆…12/5には、50回目のリサイタルが行われます。50という数字をどう感じていますか?

1回1回重ねてきて、
たまたま今回が50という数字になったということのような気がしています。

でも、やはり長い道のりでした。

◆…長く続けてこられたのは、どの辺に理由があると思いますか?

他にやれることが見つからなかったから…
正直、それが大きいかもしれません(笑)

そして、根がどこか真面目なんだと思います。
いい加減なことができないっていうか。
やるからには、ちゃんと責任を果たしていこうと思ってきました。

振り返ると、突然休んだことはなかったと記憶しております。
そのようなコントロールは気にして、実行してきたと思います。

どんな仕事でも楽なものは ないのではないでしょうか。
責任が伴うものですから、趣味と仕事は全く違うと思いますね。

きつい時もありました。
私も、毎日辞めたいと思っていた時期もありました(笑)

ただ、街で堂々と歩きたいと思ったんです。
後ろ指をさされるような仕事はしたくなかったんですね、きっと。

それが積み重なってきただけ、だと思います。

◆…バレエ団員も長く続けている人が多いですね。

県外にいても
出産しても 結婚しても続けている人が
たくさんおりましたし、現在もおります。

研究生たちは、私の作った作品が好きだって言ってくれます。
とっても嬉しいことですね。

だからこそ、手が抜けない !
毎年、新作群舞を創作して発表しますが、
今年もみんなが喜ぶものやらなきゃって思います。
そのプレッシャーも大きいです。

実は、私はとても飽きっぽい性格です。

ただ、新しいものを作る、
新しい作品を創り続けるということで
いつでも違う発見がありますから、
そこが、私が長く続けてこられた理由かもしれません。

研究生も続けている人が多いのは、そこかもしれませんね。

◆…奥村信子バレエ研究所の特色は何でしょうか?

これは研究生に聞くといいのかもしれない?!ですが…。

私は、
他人(ひと)が
どんな家で生まれようと
どんな生活をしていようと
基本的に興味がないんでしょうね。

研究生のプライベートにも関知しませんし、
何でもありっていうのが私の考えなので
そこのところは、研究生は楽かもしれません。

研究生同士も
誰かを蔑む(さげすむ)とか
誰かを批判するような感じがまったくないです。

◆…バレエ団のみんなは仲良しで、ファミリーという空気感ですね。

県外にいたり、
結婚・出産でなかなかレッスンできない人もいます。

練習には参加できないのに、ステージに出るっていうと、
人間ですから、例えば妬んだり、
いろんな思いを持ったりする方がいても不思議ではないかもしれません。

でも、私は逆の持論があって、
「練習に来れる人は幸せ」っていつも言ってます。
そして(練習に)来られる人の幸せを、
分けてあげるのは練習に参加できる人の務めだと思っています。

自分がバレエの技術を高めるということと同時に
作品をみんなで表現するために、
作品をどうしたら良くできるかってことを
みんなで考えているので
研究生同士、蔑(さげす)んでいる場合じゃないんです。

◆…とはいえ、練習量が少ないことがマイナスになることはないのでしょうか?

大丈夫です。

研究生たちは どの程度練習すれば、
この作品に参加できるのかをよくわかっています。
作品の中のこの部分は参加できる、ここは参加できない ということを
自分から相談しにきます。

無理だと思う時は私も助言します。

研究生が自分をよくわかっていて
自分自身を全部生かせるから、生き生きした顔をしています。

それぞれ稽古差はあるので、
飛んだり跳ねたり脚を開いたり、といった技術の差はあります。
でもそれが群舞になると、面白くなるんです。

逆にみんなが同じでは、つまんないかもしれませんね。

稽古差があっても、それがマイナスになることはないです。

◆…生徒が生き生きとバレエを続けているのが嬉しいことですね。

生きがいって言ってくださる方もおりますね。

旦那さま達も素晴らしいと思います。
ご主人も奥様の輝いた顔を見れば、
やらせなきゃって思うんじゃないかなって私は思います。

バレエによって家庭の中は明るくなるんだったら素敵なことですよね。

さらに、舞台を見て 「これはやめさせられないな」って思う舞台を
私が作らないといけないといつも思っております。