みなみ かおり

南 かおり

奈良県出身。

大学時代 ラジオDJデビュー。
趣味は上方落語鑑賞、神社仏閣めぐり。
大和郡山元気城下町大使、吉野町観光大使。
オフィスキイワード所属。MCタレント・パーソナリティー。

【現在の出演・作品】
青春ラジメニア(ラジオ関西)
押尾コータローの押しても弾いても(MBSラジオ)
ハッピープラス(ラジオ大阪)
あっ、ヒラタですう~♪(ラジオ大阪)
ほんでなんぼ?(KTV)
ならフライデー9(奈良テレビ)
南かおりのお得でイチバン!!(ABCラジオ)

かおりんの関西探検隊R
kaori.minami.737
@kaorin625

【2】

◆…長く続けてこられた秘訣はどの辺にあるでしょうか。

秘訣と言えるかどうか…。

スタッフの皆さんと作り上げていく空気が好きなんです。
みんなで一つのものに向かっていく感じが楽しいんですよね。
その楽しんでる姿が、もしかしたら現場の人に伝わって
「かおりちゃんまた来てね」って言ってもらえるのかもしれないですね。

MC技術だけではない気がします。
お喋りの実力は プロである以上、そんなに違いはないと思っているんですね。

長く続けさせてもらってるのは、
わたし自身が、すっごく現場を楽しんできたからかな。
(自分で言うのは難しいですけれど…笑)

ラジオもロケもイベントも一人ではできないです。

MCは、前に出ているだけの話で、
みんなの気持ちを代弁する役割なんですよね。

これは昔から言ってることなんですけど、
朝起きて行くの嫌やなって思ったら、この仕事をやめようと思っているんです。

いままでそう思ったことは一度もないですけどね。

◆…体調を崩したことはないですか。

大きく崩したことはなかったです。

ただ、20~30代の頃のスケジュールを振り返ると 今は絶対無理だと思います。

不規則なのが規則的みたいな感じで、

夜中ラジオをやって
ラジオ終わりでホテルに移動して
明け方テレビの生中継リポートをして
中継終わって、またテレビのロケへ行って
ナレーションして
またラジオ局に行く。

絶対、体に良くないですよね(笑)

不規則な生活を自覚しているから
東にいいお風呂があると聞けば入りにいき、
西にいいサプリメントがあると聞けば飲み、みたいな感じで、
相当な健康オタクです(笑)

◆…最初はハガキの時代だったけれど、今はスピードが変わりましたよね

リスナーさんとのコミュニケーションの取り方が断然変わりましたよね。

オンエア中にまるで会話してるみたいに
ツイッターなどを使ってリアルタイムでやりとりができるんですよ。

34年やってきた中で、
ラジオもテレビも
メディアのあり方そのものが変わってきたなって思います。

一方で、新しい手段が加わっても やっぱりラジオは
リスナーさんとの距離感そのものは変わらないなっていう気がします。

そこが好きでたまらないんです。

若い子には(ラジオを聞いてると)賢くなるよ」って話しています。
ラジオは想像力を高めてくれるメディアなんですよね。
情報をすべて与えられるのではなくて、
音だけの世界でどれだけ想像できるかなんだよってよく言います。

逆にしゃべり手としては、
いかに想像しやすい言葉を使えるかというのを考えますね
どんな言葉を使ったらみんな想像できるのかなと思って
移動しているときも、家事をしているときもラジオをよく聞いています。
他の人のラジオを聞くのも とっても勉強になりますね。

◆…アニメがあり、情報番組があり、音楽があり…幅広いですね。
さらに趣味として落語や着物の着付けなど、さらに広がっていますね。

落語は好きで、高座によくでかけます。
落語の枕って フリートークなので
つかみとか MCの勉強になります。

着物は着るようになって10年ぐらいです。
海外の方が多く集まるイベントのMCで
日本人として和服を上手に着られたらいいなと思って着付けを習い始めたんです。

Clubhouse(音声SNS クラブハウス)も1年ぐらいは朗読のチャンネルをやっていました。
現在、朗読イベントは外でお客様を入れた形で開催しています。
生で朗読するのは、難しいと思いますけども、やるたびに勉強になります。

生の楽器と合わせて朗読ができたりすると
楽器を演奏する人の空気感も違うし、
お客さんが入ったら全部変わっちゃうし、
その時、その時で二度と同じ朗読ができない感じがすごく楽しいです。

そして、ここ最近は「古事記」に はまってます。

◆…「こじき」って古典の「古事記」ですか?

もともと歴史が好きで、昔から興味があったんですけど、
日本の始まりのことが知りたくなったんです。

古事記って日本という国がどのように始まったのか など いろいろ書かれています。
史実を集めた神話ですごく分かりやすいんですよね。

日本人とは…とか、
どこから人がやってきたのか、
初代天皇は九州にいたけど奈良にやってきて…とか。

昔は教科書に載っていたらしいですが
戦後 学校で教わらなくなっちゃって 今 みんな 知らないんですね。

みんなに知って欲しくて
古事記を朗読することをライフワークにしようとしているところです。

古事記を紹介できる番組ができないかな~って思っています。

ラジオで発信できたらいいなって、すごく思います。

◆…「勉強になる」っていうワードが先ほどから何度も聞こえてきます。

それは、無意識に使ってるかもしれません!?
今 言われて なんでやろと思ったんですけど…。

私は、何にでも興味持っちゃうんですけど、
広く浅い自分を自覚してるんですね。
だから常に吸収してないと不安なのかもしれないです。
自信のなさの現れかもしれませんね。

噺家さんだったら、古典を背負っていたり
役者さんだったら、演じるということだったり
私は自信を持てるバックグラウンドが実はないなと感じているのかもしれません。

◆…「古事記」がその役割をしていくことになるでしょうか。

なにか形になったら嬉しいですね。

「古事記」と「奈良」が 今の私の中で 大きな存在なんですよね。

父の仕事の関係で転々としていたので、
奈良出身でありながら、知らないことも多かったんです。

でも今「奈良」は どこまで行っても私の軸になっていて
知れば知るほど、本当に大好きなふるさとです。

奈良テレビで番組をやるようになって、10年以上になります。

また、NPO法人 音楽の森の活動で
「森への贈り物」という企画に携わっています。

奈良の聖地を巡って、お着物を着て、朗読をするんですが
その場所 場所の朗読の原稿を書くことになるので、
どんどん奈良を掘り下げているところなんです。

今後、さらにどう掘り下げていくのか。
そして、どう発信していくのか。

形としては定まっていないけれど、
ふるさとに、地に足を着けた感じで歩んでいきたいと強く思っています。

(了)
インタビュアー:鶴岡 慶子
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