ふじい ゆいこ

藤井 優衣子

秋田市出身。
テレビで見たチョークアートの世界に一目惚れし独学で習得。
秋田の竿燈祭りでは太鼓をたたく。

チョークアート看板屋「CHALK SIGN」
yuikochalkart
@yuiko666

【1】

◆…最初のお仕事はどんなものだったのですか?

イタリアンのお店のメニューボードです。
その頃ブログをやっていたので、それで見つけてくれたようでした。

嬉しいのもあったんですけど、やっぱり不安の方が大きいかったです。

絵を描くだけじゃなくて
看板として成り立たせなきゃいけなかったので、
例えばコーティングの仕方だったり、
絵を長持ちさせるようにとか、
手探りの部分もあったので、そこは不安でした。

お客様にはすごく喜んでいただいたのでほっとしたのを覚えています。

◆…これまでどんな看板を手がけていますか?

お店用にはもちろんですが、
結婚式のウェルカムボードとか
ペットの似顔絵を描いたりもします。

ずっと残るものだから喜ばれます。

数は多くないですけど、 秋田以外からもオーダーがあります。

◆…チョークはどんなものを使っていますか?

画材はオイルパステルを使っています。

それぞれメーカーで違いがありますが
私が使ってるのはぺんてる製のものです。

海外のメーカーも使ってみましたが
柔らかさが全然違って結局 メインはぺんてるに落ち着きました。

海外製のは、100色とか色がたくさんあるのですが、
私が使っているのは49色です。

◆…絵は消えないんですか?

触っても消えないんです。

学校で使っているチョークとは別のものです。

粉の感じはあるので似ていますが、
黒板自体も違うものを使ってるので、 やっぱりちょっと違います。

看板なので、ぱっと目立つように、
オイルパステルが使われるようになったようです。

◆…黒板はどんなものですか?

黒板も自分で作っています。

◆…!。黒板から作るとはどういうことですか?

お客様の希望するサイズも色々あるので、板をそのサイズにまず切ります。
それにチョークアート専用の塗料を塗ります。

その塗料は数種類あって、描き具合が微妙に違います。
その中で自分が描きやすいものを選んで使っています。

塗料を塗る時は均一に塗ることが大事です。
その塗り具合によってチョークのつき方が変わってくるので重要です。

◆…作品を作る時にどの位 時間がかかるのでしょうか?

物にもよりますが、
私が一番時間をかけているのが、デザインを決める時間です。
納期があって、ある程度のスピードは重要なので、
実際に描いている時間については
もしかしたらみなさんが思うほどかけてないかもしれません。

デザインは完全にお任せという場合もあるし、
かなり細かい制約がある場合もあります。

お任せっていうことになると
自分の思っている「かわいい」と
相手が思っている「かわいい」は、必ずしも一致しないですから、
作品を実際に見てもらうまで「本当に大丈夫かな」って不安でもあります。

なので、お客様の好きなことをたくさんお話ししてもらっています。
好きな色、好きなテイスト、趣味は何かなど
たくさん教えてもらって、そこからイメージを膨らませていきます。
そうやって時間をかけてデザインを考えます。

制約がある方が私はやっていて楽しいです。
負けず嫌いなので、条件があるほうが、
ミッションをクリアしていくのが気持ちがいいのでしょうね。