ふじい ゆいこ

藤井 優衣子

秋田市出身。
テレビで見たチョークアートの世界に一目惚れし独学で習得。
秋田の竿燈祭りでは太鼓をたたく。

チョークアート看板屋「CHALK SIGN」
yuikochalkart
@yuiko666

【2】

◆…チョークアートとの出会いはなんですか?

テレビでチョークアートをやってる方の番組を見て始めました。
その方(栗田貴子さん) がDVDを出していたのでそれを見ながら独学で始めました。

趣味ではなく、初めから仕事をしたいと思って始めました。

◆…趣味として始める方が多いと思いますが、すぐに仕事としてやろうと思ったのはどうしてだったのでしょう?

看板であることに魅力を感じました。

チョークアートに出会うまでは、
何の取り柄もなく”普通に(笑)”生きてきたし、
熱しやすく冷めやすいタイプでしたが、チョークアートは長く続いています。

チョークアートのイラスト自体に一目惚れしたのもあるのですが、
それを仕事としてやってる人がかっこよくて憧れました。

ただ絵を描くだけじゃなくて、
お客さんからオーダーいただいて、
そのお店に合ったものをデザインしたりするところが魅力です。

職人っぽいところがかっこいいなと思ったんです。

◆…紙と黒板は随分違うと思いますが最初はどうでしたか?

最初はとっても難しかったです。

チョークは筆みたいにみたいに細くないし、
色を混ぜてグラデーションを作るのですが、それが難しかったです。

絵の具は重ねれば重ねるほど色が付くのですが
チョークは無限に色が重ねられないんです。
そうすると濁ってきちゃうんです。

チョークを重ねて塗っていってその境目をぼかすと
きれいなグラデーションが作れるのですが、
最初はそれが難しいと感じていました。

当時Facebook(SNS)に始めたばかりの頃の絵を載せて
意地でも上手くなろうと自分を追い込んでやりました。

負けず嫌いだったので、絶対ここから上手くなるぞって思って
上手くなった時にまた載せようって思って練習しました。

無我夢中でした。

最初の時も 友だちには褒めてもらったのですが、
今とはまったく違うものですね。

◆…なぜ「看板」だったのでしょう?

まずは実用的なところに惹かれます。

街を歩いている人が店先に飾ってる看板をみて
「ここ良いな、入ってみようかな」って思って立ち寄るきっかけになるんですね。

デジタルのものもステキですが、
手書きの看板は、量産できないですし
唯一無二なものですから、そこに温もりがあると感じています。

インスタグラム(SNS)に写真をたくさん載せていますが、
写真で見るよりも実物を見る方が良さがわかると思います。

生で見ると、チョークの質感だったり、
デコボコしてたり、かすれ具合とか そういうところも魅力だなって思います。

絵と違うのは、文字が大事だという点もあると思います。
雰囲気によって字体が合う、合わないがあって
むしろ文字の方が大事かもしれません。
字が汚いと絵も台無しになっちゃうんですよね。

そこも(看板と)普通の絵とは違うかもしれません。

◆…たくさんの方に魅力を知って欲しいですね。

チョークアートをたくさんの人に知ってもらえるように活動していきたいです。

そのきっかけになれば嬉しいと思ってワークショップも開いています。
小学以下のちっちゃい子から高齢の方まで幅広い年齢の方が参加してくれます。

夏休みや冬休み期間中だったり、
婦人会や、企業のイベントに講師として呼んでもらったりして行っています。

本当に楽しいので、もっともっとたくさんの方に触れて欲しいです。

◆…今後どんな風に活動していきたいですか?

たくさんの人にチョークアートの世界を届けたいです。

この看板いいなって思ってくれる人が増えれば嬉しいです。
これからもそんな看板をたくさん作っていきたいです。

私はお客様と打ち合わせをする段階から、すでに楽しいんですね。
喜んでもらえるものを作れること、 必要としてもらってるのがすごい楽しいなって思います。

秋田で(看板屋を)やりたいっていうのも、
やっぱり秋田の街並みがもっと素敵になればいいなと思っているから、なんです。

街を歩いていてワクワクするような空間を作りたい!
そのためには看板が絶対あった方がいい!と思います。

看板を作ることで、その世界を実現していきたいです。

(了)
インタビュアー:鶴岡 慶子
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